ひめゆりと健児の戦死者追悼す創作舞踊の「沖縄散華」
もの言うて若き女(め)泣けば男らの吾が泣かせしとふ
微妙な正義
短歌研究8月号高野公彦選 mohyo
生き生きとわれを呼ぶごと栄西展掛け軸の柿六個描かれ
知識ある象徴なるや栄西の頭の形四角く高し
短歌研究8月号高野公彦選 空っ風
春眠は暁に至らず夜半目覚め桜花を散らす雨音を聴く
触れ回る太鼓の響きは夏場所を告げて墨田の川風に消ゆ
短歌研究7月号高野公彦選 空っ風
鬱々と家に籠もりて一日昏れ桜明かりの真間川歩む
葉桜の春の名残りの法華経寺母待つベンチへ幼子
走る
短歌研究7月号高野公彦選 mohyo
柿六個無造作に置かれ柿色が貧しき部屋を豊かに変へぬ
集落の家々に実る柿ありて採る人なきまま夕暮れていく
短歌研究6月号馬場あき子選 空っ風 mohyo
・若き日に勤めし銀座の百貨店セピアの写真にモガの叔母をり
・親しまれだるまさんと言われゐし是清の笑顔孫ひざに抱き