・ケイタイの動画を駆使し離れたる北高・伊丹高の合同練習
短歌研究5月号 米川千嘉子選 mohyo
・われ独り短歌詠む昼に電気器具あちこち鳴りて鍋焦がしたり
・若き父「出征は明日」と母の手を初めて取りぬ椰子の木の下
・足の甲太もも腹を温めて眠る蒲団に忙母の気配す
短歌研究5月号 米川千嘉子選 空っ風
・対岸の灯りは夜霧に朧ろなり葛西臨海公園夜間歩行
短歌研究4月号 米川千嘉子選 空っ風
・若水を汲みて神棚仏壇を父のうしろに従きて拝めり
短歌研究4月号 米川千嘉子選 mohyo
・転職をせし娘らを護り給へかし吾の弁当を食するころか
機体飛び行く 松岡尚子
・朝空は氷河のごとし窓越しに光を浴びて機体飛び行く
ふきのたう JUN
・エイサーの鼓軽やか春の虹
・お水取り千年燃ゆる火の散華
・庭隅に春の来てをりふきのたう
・折り畳み傘は鞄へ春の雨
・山手線廻る散策日脚伸ぶ
短歌研究3月号永田和宏選 空っ風
・枯れ山の籠坂峠にひっそりと御座す祠に無言で詣ず
短歌研究3月号永田和宏選 mohyo
・この四首感情出しすぎ冷静さ必要なりと評されしわれ
短歌研究2月号 永田和宏選 空っ風
・「この雨が一層秋を深めます」と女性予報士は黄のセーターで