かろき言葉   NAOKO

梅雨晴れの日差しは暑し「かっぱ寿司」の屋根の上なる沈黙の空

簡単な送別会なり職場にてちらし寿司食う四人笑顔で

葉桜の影を踏みつつ低く咲く額紫陽花のそばを過ぎたり

「リアジュウ」は「リアル充実」若きらのかろき言葉を憎からず思ふ

京野菜       JUN

 立春の夕げに添えて京野菜
 冴え返る刑場跡の柱穴
 薄氷(うすらひ)に隔てられたる思ひかな
 寒明けて珈琲の香の部屋に満つ
 友去りて寒月細くなりしかな

妹のHPに大昔のわたしの歌があった。

姉の短歌が準特選
馬場あき子選  短歌研究5月号
故郷へ帰るすべなし吾を背負い祖母が歌ひし琉球古謡
祖母の背で不安といふを知り染めぬ引揚者に吹く基隆の風
泣くことは安らぎでした引揚者家族の長女三歳のわたし
ああー泣けば泣いてもよいと祖母も泣く引き揚げて三重の山道を行く
三線のリズムに一人踊りでて次々踊るも馴染めざるまま
長谷川綾子
姉は、教師を定年退職したが、ほっとする暇もなく、母の介護が待っていた。
わたしは、姉のおかげで活動範囲がひろがった。
短歌は、姉のほうが先輩だが、結婚と仕事で短歌はながく中断した。
これを弾みに作歌活動を再開してほしい。