十三夜宿より望む相模灘
源流となる水雫秋の声
秋うらら老いても学ぶ仲間どち
朝まだきまだ消え入らぬ虫の声
秋深し印それぞれ九品仏
真紅紺青 からっ風
米飯のとき汁を撒く植え込みに真紅紺青あさがほの花
短歌研究11月号 佐々木幸綱選 mohyo
「死ぬ」でなく「終わる」と言ひし言の葉を思いつつ励むジムの筋トレ
大根葉小松菜しらす干しあるを夕飯つくらなそれぞれ活かし
「竹踏み」 NAOKO
「竹踏み」で年齢数を踏まむとし六十で失速もう少し
新刊本一年間は図書館に置くなと願う出版社側
パンダの赤ちゃん NAOKO
・3ケ月歯が生え初めてころころと動き始めたパンダの赤ちゃん
・「はえそめて」100日を迎えて名前香香「シャンシャン」と決まりぬ32万の名より
朗報をケイタイに受く からっかぜ
紅葉なる皇居に参内叙勲さる教え子の朗報をケイタイに受く
短歌研究10月号佐々木信綱選 mohyo
それぞれの不安や持病に花が咲きジムに来られるだけで幸せ
人の名をすぐに忘れて顔のみで親しく話すジムの教室
小川さん「春の小川」で三浦さん「三浦半島」となぞらへ覚ゆ
夏終はる JUN
花呉座を敷けば去年の吾と会ふ
離れいて日傘の奥の頸白し
見送るや読経の如き蝉時雨
グランドにボールが一つ夏終はる
生垣を四角に切れば天高し
声聞けば NAOKO
幼な子が嬉々と遊べる声聞けば平成の代も移らんとする
春の朝 からっ風
ゆゑ知らぬ不安込み上ぐ春の朝開花予報のテレビ見てをり