2009年度  mohyo 代表歌          mohyo

今年もはや12月号が届く季節になった。今年は前年度より大きく後退し雑誌『短歌研究』に掲載される

短歌がすくなかった。 色々バランスを取りながらやっているので満足ではないがこれでよしとしている。

私はいろいろなところに投稿していない。観ていると活躍されている方々は方々に投稿しておられる。

それだけ短歌(うた)をたくさん創る努力があるわけで今の私には欠けている。来年はもっと確実に短歌の

時間を増やしていこうと思う。

 

後ろだて無き浮舟の幸せを老後の不安と重ね読みゆく

浮舟につきこし人らの老後など語られず帰るもどかしきなり

戦争で儲けし人ら闇にをり例へば満州立国のころ

このごろは     NAOKO

手の甲の血管を見つ血管は葉のなき小枝の如く広がる

仕事上 必要なれば大人用のドリルを手にすコピーをせんと

このごろは食を気遣ひ豆腐ひじき油揚げ人参トマトなど食む

紫陽花の咲く頃          NAOKO

紫陽花の咲く頃となり再びを読み返したり小説「津軽」

入居者の家族よりもらひしさくらんぼ口に運べば桜桃忌近し

現代の調べ物速しネット使ひ太宰の通ひし店をつきとむ

路地裏の隠れ屋の如き銀座店「ルパン」にいづれ行かんと思ふ

裸足の少女      NAOKO

叱られて青白き頬伏せにけり夜の庭に立つ裸足の少女

落日を眺めて後に家籠るひとの慣ひを心に留む

しっかりと親に抱かれし記憶なしながく寂しき少女期思ふ