雉鳴くや      JUN

・極楽寺訪へば卯の花腐しかな
・武蔵野の大地の隅に芋植ゑて
・(鶯谷)
 新坂といふ古き坂八重桜
・雉鳴くや世に揺るぎなき立ち姿
・蔓を待つゴーヤのネット風に揺れ

短歌研究4月号 馬場あき子選       mohyo

・夜咄の茶事始まると雁行す若きがわれの荷を持ちくるる
・蝋燭の芯を鋏で切りしとき炎の明るさ増して揺らめく
・正客の松風の音言ひしとき頷きてきく湯のたぎる音
・待ち待ちし薄茶一服いただけば手の中にある茶碗の重さ
・薄暗く炎のぬくさ静けさよこのひとときを素直にをりぬ