・渓谷沿ひの崖道馬車で来しといふ亡父の湯治場湯西川温泉
ほどよく減らし 短歌研究1月号永田和宏選 mohyo
・ 職退きて10年を経ぬ賀状数忘年会もほどよく減らし
冬の夕べに (東京歌壇12月23日) 空っ風
・寒鰤をあぶり大根おろし添へ豪快に喰ふ冬の夕べに
進む他なし NAOKO
・<三つ並ぶあれがオリオン>子どもらに父が示しぬ冬の星座を
・「チェリー」とふ犬との散歩仔犬より家族となりてわが顔に似る
・今はただ進む他なしわが好むナポリタンを食べ区切りをつけよう
短歌研究11月号 佐々木幸綱選 mohyo
となり家の屋根より高き木の見えていつもの景色はありがたきかな
震災後、景色を良く眺めるようになった
野の道に NAOKO
・野の道に茅花見つけぬ家持の歌思ひつつ手折りてすぐる
・稲光闇夜を走り間をおきて深く轟くティンパニーのごと
緑輝やふ 短歌研究10月号 佐々木幸綱選 mohyo
・見上ぐれば左右の樹の葉重なりて青空透かし緑輝やふ
梅の木 短歌研究9月号 高野公彦選 mohyo
・剪定をしすぎしわが家の梅なれど健気に十個の梅実らせぬ
・梅の木の上ゆく飛行機音もなく太くて白き雲ひきてゆく
東京スカイツリー 友太郎 (小学4年)
・足すくむ街全体を見渡せて東京タワーも下に見る
あたらしき朝に NAOKO
・塀の上の鴉がバサッと飛ぶ羽音しかとわが身に届きてゐをり
・あたらしき朝に雲在り飛行機が定めの空路を見え隠れする
・埃っぽく躍動感あり様々の人間模様の「今昔物語」
・白き鈴垂りて咲きたる満天星(どうだん)の根方を歩むコンビニへの道
