夕刻の茶房は若きら増えゆきてリズムの強き曲に変わりぬ
茶房にてあちこちメールし吾の思ひ明確になる独りではない
歴史さんぽ からっ風
ガイド氏の頭上に公孫樹黄葉散り歴史さんぽの一日昏れゆく
2月の俳句 JUN
寒明けの空に向かってシーツ干し
ただいまの声の揃えり春隣
立春を期して師の本読み始む
これまでと決めてはならじ冬の草
元の枝に還る術なし落ち椿
静かなるデモ 空っ風
静かなるデモの解散後に行ける新宿「木馬」にジャズを聴きをり
短歌研究2月号永田和宏選 mohyo
緩やかに綾部の砂利道カーブして鳶鳴く声の寂しかりけり
短歌研究1月号永田和宏選 mohyo
悲しくて歌をつくれぬ日々を経てわれは身体でもの思ふ者
短歌年鑑(短歌研究12月号) mohyo
若き父「出征は明日」と母の手を初めて取りぬ椰子の木の下
足の甲太もも腹を温めて眠る蒲団に母の気配す
陸軍の支援を受けて軍医なり沖縄ゆ台湾に来し貧しき父は
炭火炬燵 空っ風
若き父母我ら幼し冬の夜は炭火炬燵(こたつ)を囲む〈家族〉でありき
短歌研究11月号佐佐木幸綱選 mohyo
土手を行く夜景の中に青く見ゆスカイツリーに月も出できぬ
衝撃 空っ風
レーザーを射つ瞬間の衝撃は眼底に重き疲れを残す
