千鳥ヶ淵さくら眺めて気がつけば外国人に囲まれ歩む
短歌研究7月号永田和弘選 からっ風
古希迎ふ最初の教え子M君ら吾を招きて母校訪ぬ
短歌研究6月号米川千嘉子選 からっ風
ふるさとに父母亡く家無く思ひでは今も聳ゆる上毛三山
短歌研究6月号米川千嘉子選 mohyo
お茶の水駅前広場腕組みて娘と渡る夕茜雲
令和元年5月号米川千嘉子選 mohyo
豆腐屋のラッパ二度鳴り前を行く小学生も「なつかしいね」と
梅の花蕾ふくらみ今朝はもう三つも咲きて風わたりゆく
令和元年5月号米川千嘉子選 からっ風
奥村晃作の歌集「八十一の春」を机上に広ぐ吾も八十一歳
草苗田の道 NAOKO
亀のごと歩み来たりぬ古希過ぎて新たな一歩水車よまわれ
顧みて汗と泥んこ母子家庭坂こしわれに今野ばら咲く
夕顔は面臥すごとく翳り見せ早苗田の道に風を受けおり
短歌研究4月号高野公彦選 mohyo
厚着して袖に手ちち”めカフェ目ざすまてよ寒いが春風まじる
母の歌 短歌研究2月号高野公彦選 mohyo
本棚に置きしままなる亡き母の歌読み返し胸高まりぬ
母の歌素直で優しき眼持ち母の傍へにまた居る思ひ
そよく風 JUN
そよぐ風滝より生まれ流れ来し
鯖漁の灯火遥かに夜の帳