捨てようと整理していたものの中からでてきた。
ふーしゃん
・ 満開のしだれ桜の紅の花右まわりに観左まわりに観る
・ ゴッホ描けり青の大空黄の畑不安ただよふ曲線の教会
松岡尚子
・ 予想もせぬ展開見する人生の不可解故に養ふるこころ
・ 曇日の潮来のあやめ花びらの白きを眺め紫を眺む
佐野豊子
・ 山いちめん芝桜咲くひつじ山日のくれどきに羊鳴くなり
・ 春星は密やかに落ちて花になる秩父連山ついに暮れたり
JUN
・ 人も街も置き去りにして万緑の山懐へ歩み入りにき
・ 春雷や微かに起きし旅心
・ 桃の花吾を窺ふ童子あり
・ 裏庭に父の影なし柿若葉
mohyo
・ バロックのオルガン響く虫たちの羽音のような草匂うよな
・ 水道水なれどこの朝春めきて耳の裏まで水洗いせん