サンダルの小町  佐野豊子

跳ね上がる数字の一人にならなくて良かったなんて黙食をする

若者の路上飲酒に打つ手なしグッと我慢は辛いだろうな

もう一度舞の仲間と踊りたい乳房なくした胸を律して

今風に言えばレアかな紅型の裾を持ち上げ着丈みる夢

サンダルの老女小町が庭をゆく椿しずかに聖花眠らす

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