G・ケイオス通信(昭和41年11月)no37号       11月合評作品集

少女らの両股(りょうあし)の返(そ)り羞恥なくジャンプするとき清(すが)し声あぐ

いつよりか沈黙を主義となす吾の暗礁(いくり)の上に波白く立つ

軒低くひそまりて寒き夜の町熱高き吾子をかき抱きゆく

いま癒えて真弓(まみ)の凝視めるそを見れば松笠揺れて青空の中

大昔のうたである。上2首は祐次氏の歌である。互選での点数は少女らのジャンプンプの歌は1票であったが波白く立つは7票獲得で支持率は高い方であった。私の吾子をかき抱きゆくは6票で、松笠ゆれては2票であった。まつかさは松毬だったのかなと今は思う。私は松笠揺れて青空の中の歌の方が好きである。そのほか佐藤慶子さん高野公彦さんの歌などこのころから芽が出ていたのだと思います。次回上げておきます。もう交流がなくなった人ばかりだ。亡くなった方もいらっしゃる。あっというまに過行く時を今は実感している。