「冬の終わりに」  からっ風

雲切れて富士山(ふじ)の頂上(いただき)残雪は夕茜して春の日は昏る

街路灯消ゆる薄明コロナ禍の空茜して夏の太陽(ひ)昇る

江戸東京博物館(えどはく)の講演会(レクチャー)終えてくつろげる七階茶寮ゆツリーを見上ぐ

寒空に二つ三つの木守り柿夕日にひかるふるさと杳し

〈六十年安保〉世代も八十路入り茶房のタンゴは「冬の終わりに」

懐かしい歌を集めてもらいました。杳の字が見つからず困りました。(よう)とよむことがわかりアップしました。作者はとおしという意味で使っていました。両親もなくなりご近所にも空き家はご迷惑がかかり処分しました。それが4種目で難しい文字を使ったのかなと感じました。