背(せな)さすり握手かたくし送り出すシンガポールに吾娘(あこ)たびするを
曇天に吾娘乗る機影は見えずして音のみ響きシンガポールへ
打ち上げる大輪の花火(はな)吾にせまり消煙の白クラゲのごとし
来なければ気づかぬ花火の消煙は夜風に白く流れ消えゆく
誰もゐぬ居間にもの書き鉛筆を置くとき気づけり木々に降る雨
大昔どこかに出して採られなかった歌を直してまたここにアップしてみました。変わらないことは今でも背中頭を撫でて硬い握手をしてそれぞれの勤務先にいきます。友人の娘さんはアメリカに住んでいてと話を聞くと神戸に住んでいる三女など近い方だと思うのですが東京駅での別れが辛く市川駅までにしています。