第26回古今伝授の里短歌大会ペアの部

ペア短歌の部で入賞(大和地域公民館長賞)をいただきました。

「古今伝授」とは歌道伝授の一つ。中世、古今集の語句 訓話 注釈

を師から弟子に伝え授けたことです。特に岐阜県郡上市一帯に伝わる

地域を総称して「古今伝授の里」と呼ばれています。

夫/長谷川祐次 紀伊国屋(きのくにや)書店の前で待ち合せ新宿駅ゆ小走りで行く

妻/長谷川綾子 若き日の姿と変わらぬ走り方手を振り笑顔の夫(つま)とし思ふ

妙な作品ですがいつも聖句は心にNAOKO

ヒトの耳むかしは尖っていたときく曲がりてまるき我が耳を思う

おもしろく眺めていたり水かきと五本の指と伸びしこの爪

眼と鼻と口と内臓動物はヒトと共存なし得るか否か

人間は霊長類でトップなのか焼かれしコアラ猛火の山火事

大海に飛沫を上げて着水するシャチの躍動海に消えたり

合同歌集30首より 佐野豊子

八重岳の蝶にあいたし千葉(せんよう)の言葉つやめくおきなわの雨季

雨粒に取り出すバッグの底の底沈没船のような古傘

帰還兵の父が生きた歳月と猛暑で死んだ虫がかさなる

深海に暮らすはずの釣り目鯛〉われに食われて媼になるかも

噓っぽい恋などしないハクセキレイ尾っぽダンスで求愛全開