腐葉土を押し上げ半身這ひ出してギギュッと殻脱ぐツクツクボウシ
短歌研究11月号佐々木幸綱選 mohyo
来なければ気づかぬ花火の消煙の夜風に白く流れ消え行く
hyaraさんが週刊新潮 新々句歌に掲載されました。
海亀のように背中がかたいですファーと息吐く楊整体師
俵 万智氏の評
私自身もそうとうな肩こりなので、マッサージや整体の先生から、さまざまな
表現を聞いてきた。「岩のよう」「指が入らない」「鉄板」「ガチガチですね」等など。しかし楊体師の「海亀のよう」はすごい。すでに筋肉ではなく殻の域に達して
いるのだから、まことにダイナミックな比喩だ。「かたいです」は、ちょっとぎこちな
い日本語で、中国人の先生っぽさを、うまく出している(ただしくは「かとうござい
ます」)。『鳳凰の花』(平成二十六年・短歌研究社)