・夜咄の茶事はじまると雁行す若きがわれの荷をもちくるる
・蝋燭の芯を鋏で切りしとき炎の明るさ増して揺らめく
・正客の松風の音言ひしとき頷きてきく湯のたぎる音
半夏生咲く 空っ風
・山かひの犬山棚田の水の畔に白き花映ゆ半夏生咲く
短歌研究11月号佐々木幸綱選 mohyo
・尺八の穴に似て良し十六匹蝉の脱け穴わが庭にあり
第13回市川手児奈文学賞(短歌部門)大賞 空っ風
題 「2012年市川を詠む」
・行徳の小さき酒房のジャズライブ冬の月光玻璃戸ゆとどく
初太鼓 JUN
・小春日やソーキ蕎麦屋の古き軒
・お社の杜へと吾の初太鼓
・鉤となり風となり行くラガーどち