・そのままを詠へば良いといふ妹の電話を切れずわが思ひ告ぐ
励ましてくれぬ NAOKO
・千葉支部で共に学びし江田さん氏名の上の「故」の字消したし
・人を避くるわれの弱さを気にかけて歌会にでよと励ましくれぬ
短歌研究5月号 馬場あき子選 mohyo
・雑踏の中より手を振り吾を迎ふわが夫ならむあの歩き方
・沓き日に夫を頼むと義母言ひき庭の畑の大根抜きつつ
「若葉の影」 JUN
・ テーブルに若葉の影の揺れ止まず
・ 風光る渋谷に坂の多ければ
・ 音の無き賑はひ哀し花辛夷(こぶし)
・ 花影は湖水の揺れに従へり
・ 春眠の覚めれば仮の世に戻り