走り抜けたし            松岡尚子

苦手なる「拘束」の言葉しかれども一日八時間働くわれは
例ふれば自在に走る山猫のまなこを持ちて走り抜けたし
ひいやりと肌寒き空明け方を夢夢夢と雪が降り継ぐ
単純なわれかと思ふ要するにたったひとりの夜の寂しさ

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