茶道入門の心得

 

 

前に読んだことがあるが最近また読まないといけないと思う状態になった。

茶は渇を医するに止まる

私はまさにこれを望んでいた。これをわすれそうになることが次々におこり混乱していた。水分も取るほうであるが精神的な渇望の方が大きかった。

茶の湯とは、ただ湯をわかし、茶を点てて、のむばかりなることと知るべし

茶道は私たちのからだに、何に対しても動じないほどの力強さを与えてくれる。いかなる事態がが起きたとしても、それにすぐ対処できる、反応できる能力を与えられる。これが茶道によって鍛え上げられた心の働き、知恵というものである。茶道を学ぶに当っては禅宗の精神をしっかり頭の中に入れておくことが大切である。

禅宗のこころ

虎視眈々としながら悠々中道をいき、その一歩一歩に精神の吟味をとげていく、一点の非も見逃さぬような鋭さをもちながら、悠々迷わず一直線に進み、その一歩一歩の歩みの中に自己の心の中を深く見つめ、磨いていく。しかも注意力を養い、あきず、あきらめない根本精神である。

茶道はいかなる場合も一貫して礼儀を基礎としている。

人が集まっている組織である以上案外難しいものである。生徒の悪い点を教えるという形を踏んで他の生徒に話されると生徒は悪口ばかり言いながら表面的には美しい言葉をならべてこんなバカな世界に入られないと思わせてしまう。

綾子

 

和敬清寂

 

 

和敬清寂

お互い同志が仲良くする

お互い同志が敬い合う

目に見えるだけの清らかさではなく心の中が清らかである
自分の力で自分の気持ちを清めようとする心が大切。

どんな時にも動じない心である。
あらかじめ予習をしておく、つまり心を作っておく。

綾子

 

利休7則

 

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利休7則

茶は服のよきように点て、炭は湯の沸くように置き、花は野にあるように、さて夏は涼しく冬は暖かに、刻限は早めに、降らずとも傘の用意、相客に心せよ

茶は服のように点て

舌で感じる味覚の満足だけではなく亭主と客の心が本当に通じ合えることがたいせつである。

炭は湯の湧くように置き

単なる炭に関する知識とか炭点前の技術の優劣を言うのではなくて、客に対する真心がこもっているかいないかである。全身全霊お茶に打ち込むことが大切。

花は野にあるように

利休は自然に生える花こそ美しい、尊いのだといっている。自然の持つ個性の美しさ、その生命の尊さをわずか一輪の花においてそれを表現するところに茶の花としての本当の意味があるといっている。

夏は涼しく冬は暖かに

自然と対抗しそれを克服しようということではなく自然と一体となって生きていく態度 盛夏の「朝茶事」は夏の生活を楽しむ 夏の朝の涼しさを味わうといった積極的な夏のすごし方。

刻限は早めに

時間を大切にする。予期せぬことも起きるので何ごとも早めにし約束の時間は必ず守る。

降らずとも傘の用意

露地傘、露地下駄をいつもそろえておくなど心くばりを忘れない。臨機応変の処置ができるだけの心構えと準備をおこたってはならない。

相客にこころせよ

自分勝手、得手勝手ではなくお互いに尊重しあい共に楽しいお茶事を過ごす。

利休七則とは背景に和敬清寂の思想がある。これは茶道の最高の思想でもある。これは茶道の実践をすることにより習得されるものである。

綾子