舞納め

うちそろい舞い納めする十二月しゅくしゅくとして東京沖縄芸能保存会きもの着て沖縄舞踊を舞うことに抵抗感のあれどあれども

沖縄の「両突き」という舞い足はきものの裾の開くときある

七色の糸で上布を織るようにじんせい後半舞にうちこむ

このごろは恋の重荷をおわせたい男もおらずせいせいと婆

わが生がちぢんでみえる舞踊家の清子先生みまかりしより

沖縄のこころをしばし考えるそしてまよなか風呂にはいれず

ほれぼれと見ることなしと思うまで沖縄舞踊の舞手にあわず

謙遜にものいう人よそこはかと非難をされている稽古場

豊子

夜があける  佐野豊子

キイウイのみどりの輪切りああ酸っぱパソコン画面をみつつ食う餓鬼ねむれないもうしらしらと夜があけるきょうはキリスト誕生前夜

読む本はどっさりあってつらつらと本のとびらで蟻のいねむり

豊子

輪切り  佐野豊子

キイウイはみどりの輪切りすっぱくてやれほのあああ真夜の餓鬼ねむられず明け方三時キリストの生まれる前夜きょうはイヴ

赤小玉ぷちぷちとまとほおばってパソコンに豊子さんを呼び出している

豊子

夜があける  佐野豊子

キイウイのみどりの輪切りああ酸っぱパソコン画面をみつつ食う餓鬼

ねむれないもうしらしらと夜があけるきょうはキリスト誕生前夜

読む本はどっさりあってつらつらと本のとびらで蟻のいねむり

豊子