駅からも病院からも野塩橋目指して渡る行きも帰りも
細糸の絡まる様の母の文字声たからかに母は詠みあぐ
帰ろうとするとき必ず目を開ける母なり帰る痛みまた湧く
梅林の木の下蔭の枯れ落葉とだえしところ雪解けやらぬ
大方の人眠りいる病室のカーテンの外より冬陽あふるる
女たちの子守歌 みなみ恋し ふるさと
駅からも病院からも野塩橋目指して渡る行きも帰りも
細糸の絡まる様の母の文字声たからかに母は詠みあぐ
帰ろうとするとき必ず目を開ける母なり帰る痛みまた湧く
梅林の木の下蔭の枯れ落葉とだえしところ雪解けやらぬ
大方の人眠りいる病室のカーテンの外より冬陽あふるる