梓川  井手麻千子

樹々の間を赤ゲラ行きつ戻りつす

息のみ見守る小淵沢の宿
(井手麻千子)

原作

赤ゲラが行きつ戻りつ樹々の間を息のみ見守る小淵沢の宿

ひゃら
珍しい鳥を見たときの心躍りがつたわります。

表現がぶつぶつ切れて言葉の省略が気になりました。

作者
宿の窓から赤ゲラを見つけたときは感激でした。友人と息をつめてみていました。

ひゃら
見たもの、感激したものを、率直に歌いだすことは、よいことです。まず歌ってみる。そのあと、言葉のつながりや、律、意味がつたわるか、推敲が大切です。

作者
いろいろ考えました。

ひゃら
語順や意味からゆくと「樹々の間を 赤ゲラ、、、、」と歌いはじめると安定してきます。

ひゃら
歌は散文ではありませんが、この歌の場合は、赤ゲラが行きつ戻りつ(スル)という動詞が省かれています。

語順をかえることで「戻りつす」と動詞をいれることができます。

作者
語順をかえることを学びました。

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