短歌と感情 宮 柊二先生 (7)

短歌と感情(昭和四十三年五月十八日)  −長狭高校講演速記録より抜粋

喜びを何を例えようわが心友が出来たと叫びたくなる

お母さんを困らせたり、予習もしてこないで先生の困るのを面白がって机の下ばかり見ていたりする。そういうことはやっぱり寂しいところがあるからだ。どこかに友達を欲しいと思っているからかもしれない。その友だちができた。

「俺にも友だちができたぞぉ!」その喜びの表わしようがない。

の歌は、そういう歌ですね。友だちがどんなに大切かという事は皆さんが年齢をひとつ拾い、また拾い、また拾っていくたびに分かっていくのではいか。この学
校の中で友だちと共に勉強しているという喜びをまだ反省していないのではないか。こういったところで青春を、学校時代を学んだという喜びが、将来どんな大
きな力で皆さんに戻ってくるかという事を考えておいても良いと思う。

単に友といっているが学校の、つまり学友と言ってもよい友ではないか。

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