短歌と感情(昭和四十三年五月十八日) −長狭高校講演速記録より抜粋
短歌は叙情詩のひとつの形式である。短歌の形式の中で、感情を述べる詩の一体のわけである。
詩
というものは、感情が豊かで深く、やさしく、強く、清らかで、そういういろんな感情要素を持っている人でなければうたえないものである。感情というもの
は、一人一人によって違うものだけれども、その中でもとりわけ豊かで深く、敏感で、ものを見る目や気持ちがきれいな、そういう感情を持つ人が詩をつくると
思う。
その中で短歌は定型詩である。
整理すると短歌は芸術の中の文学に属し文学の中では詩に属する。
詩は叙事詩 叙情詩があるが短歌は叙情詩である。日本でいま詩というものには、現代詩、現代俳句、現代短歌などがある。
綾子