2003年10月
夏雨 投稿者:ひゃら 投稿日:2003/10/25(Sat) 08:41 No.1742
夏雨(なちぐり)は島の夕立まいげいこ汗まみれなる琉球朝顔
足拍子やれうつトントコ蜘蛛の糸われを吊りあげ舞え舞えという
稽古着の袖をもちあげぬぐう汗美しからぬ壮年のわれ
寝籠る日まで 投稿者:ひゃら 投稿日:2003/10/24(Fri) 10:28 No.1741
老人は分類されて棄てられる宮沢はビン中曽根は缶
拘束を承諾したり点滴を外しまくって痣模様の母
秋冷えの朝の食卓かたづけるやがて老い果て寝籠(ねごも)る日まで
短歌で更に御免 投稿者:JUN 投稿日:2003/10/21(Tue) 15:49 No.1740
幾星霜送りて母の入院す二千三年十月一日
ひととき 投稿者:まつなを 投稿日:2003/10/20(Mon) 10:42 No.1739
「まっちゃん」と愛称で呼ばれ二杯目の麦酒のジョッキを手渡されたり
枝々にあまたの提灯点されて仲間との宴にひととき遊ぶ
バーベキューの庭に置かれて幾つもの蚊取線効力のあり
涙 投稿者:mohyo 投稿日:2003/10/18(Sat) 10:10 No.1738 HomePage
目薬を不意に差す癖パソコンで涙不足の眼を上に向け
『それからな うれしい時も泣くで・・』と言ふ男児を父は高く抱き上ぐ
おお泣きの赤子は父に抱かれてしゃくりあげしがすっきり眠る
俳句で御免2003-10 投稿者:JUN 投稿日:2003/10/15(Wed) 15:04 No.1737
天高し隅田の川を触れ太鼓
金堂の屋根に染み入る秋時雨
己が為薬煎ずる秋の暮
灯の消えし銭湯照らす後の月
白墨で文字書く音の愁思かな
ふっくらと 投稿者:ひゃら 投稿日:2003/10/08(Wed) 21:33 No.1734
整形の225号室は大腿部骨折の老人ばかりそのなかの母
ふっくらと心ふくらめ吾がために朝よむ「詩篇」夜よむ「ロマ書」
外の空気もって人来る新鮮さホームの老人スカート触る
Re: ふっくらと 奥村晃作 – 2003/10/13(Mon) 11:12 No.1735
書き込み失礼します。ご参考まで。
整形の225号室 大腿部骨折の老の中わが母もいます
心して吾がために読む聖書なり朝には「詩篇」夜には「ロマ書」
Re: ふっくらと ひゃら – 2003/10/13(Mon) 21:18 No.1736
有難うございました。
律もととのい、的確な表現になりました。
東独 投稿者:mohyo 投稿日:2003/10/07(Tue) 00:19 No.1733
愛が乏しいこの歌は読んで惨めと老い母のいふ
CMが東独圏に西独の豊かさ伝ふ何よりまさり
CMが武器になりうる軽く主張するから武器と気づかぬままに
商品名わが知らねどもCMの柔道の型リズミカルなり
東独の体制批判の彫刻を旧東独の人ら好まず
やっぱりね自由がいいとガイドいふ東独のよさ必ず付けて
人々を繋ぐ線あり細々と我も繋がりHPつくる
まさびしく 投稿者:mohyo 投稿日:2003/10/04(Sat) 00:24 No.1728
嫋(たを)やかに老ひ母よあれ可惜夜(あたらよ)を夕風うけて月をみあぐる
母居ます部屋まさびしく音楽もにほいも出ていけ窓開け放つ
その妻にゆるゆると手を差し伸べて渡る夫も杖をつきをり
杖を突き片手は妻をかばいつつ渡る夫婦を対向車も待つ
Re: まさびしく 奥村晃作 – 2003/10/04(Sat) 10:35 No.1729
4首、宜しいと思いますが、送りに誤りが見られます。
老ひ母→老い母
にほい→にほひ
かばいつつ→かばひつつ
Re: まさびしく mohyo – 2003/10/04(Sat) 18:09 No.1730
基本の勉強が不足しています。
ありがとうございました。
蔓ばら 投稿者:ひゃら 投稿日:2003/10/02(Thu) 20:06 No.1727
ほっとけば消えちゃうという便利さにパソコンで飼う少女の兎
狂い咲きあるいは余生この秋のさいごの蔓ばらが咲いています
連山にぐらり太陽(ていだ)の大団円なにかおそろし我が舞稽古