ふーしゃんの短歌ワールド
☆☆ 創 刊 号 2000年4月1日 by mohyo ☆☆☆☆☆☆
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☆ ふーしゃんの短歌ワールド ☆
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☆ われわれは作品によってみずからの生を証明したいと思う。 □ 宮 柊二 □ ☆
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☆☆☆☆★☆☆☆☆ ー次号は4月7日発行予定ー ☆☆☆☆
◆『誰にも言えない私の辛さを告白できたのは、牧師と宮先生よ。』
ふーしゃん(母)は短歌結社『多摩』の北原白秋に師事。『コスモス短歌会』故 宮 柊二先生に師事現在にいたる。台北第一高女を経て台北師範卒。小学校教員を数年経験後,軍医であった父との結婚により退職。日本基督教団東京府中教会員。
◆ふーしゃんのうた
小学校女性校長のネックレス長かりき世あらたまる
柊はひいらぎの葉形木犀はもくせいの葉形雪しろく積む
韮の花白くふふめる蕾あり復活祭の朝は澄みゆく
春雷のひとつ鳴りたり『破れ傘』の傘開きたるこの日の夕べ
来てみれば『考える人』鎮まりてああ懐かしき かの 『男の背』
春の夜の更けし畳みにスキップをひとり踏みつつ音楽を聞く
■ひゃらのうた ーリストラー
仕事への意欲をそがれ痩せていく手負いの鮫なり君五十三歳
朝きみが無断欠勤して眠るふすまの向こうは深海の闇
驚いて夫の顔見るいじめられ帰りこし子におもざし似れば
気兼ねなく収入もなく家事をしてわれはつくづく恐れを知らず
贄(にえ)このむ土地神(とちがみ)かなし血塗られた聖書にある町その名リストラ
□ひゃらの独り言
敵が見えない。強行リストラした社長さんも交代した。夫は嫌がらせによるストレスから心臓を病み,最近は髪膚,顔,手に湿疹ができぼろぼろと皮膚がおちる。そんな姿になっても夫は,会社に残った。
未来が見えない。帆船は傾き時代が動く。
日本経済とリストラ
日輪に染まる赤い波に溺れながら妻は短歌を書く,
短歌はふしぎな力をひめた詩形だ。
その日その時代のかなしみが新鮮によみがえる。
いまこの時代を書きとどめなければ・・・・。
●MOHYO の決意●●●
私は22歳で結婚した。弟一人妹二人の四人の姉妹の長女でいつも母をあてにできない存在であった。最近思うのであるが,私は母のことを良く知らなかった。妹や弟に比べて迷惑もかけてこなかったぶん知らない人なのだ。
母は歩くのが極端に遅くなって物忘れも多くなって来ている。
今 私は母のために祈り,母と共に生きていきたいと思う。
私に見えなくても母が見えるというものは本当だろうと感じている。
母や弟妹その連れ合い 孫たちの心のうたをメルマガに載せていきたい。