40号 2004/01/29

ふーしゃんの短歌ワールド

┏☆★☆━━━━━━━━━━━━40号 2004年1月29日 by もひょ ┓
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★☆★☆★ ふーしゃんの短歌ワールド ★☆★☆★
われわれは作品によってみずからの生を証明したいと思う。□ 宮 柊二 □
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ふーしゃん(母)は短歌結社『多磨』の北原白秋に師事。『コスモス短歌会』 故 宮 柊二先生に師事現在にいたる。台北第一高女を経て台北師範卒。小学校教員を数年経験後,軍医であった父との結婚により退職。日本基督教団東京府中教会員。

□■□ 目次 □■□

短歌  *** 母と弟妹とわたしの歌
エッセイ*** 母の退院

わたしたちの歌

母糸満冨美子(ふーしゃん)

教会で甘やかさるる吾れなれや三歳の桃ちゃんまでわが手をひくも

次女佐野豊子

秘めるべし歓びなどは病室に母の退院告げられており

三女松岡尚子

気まぐれに買いてしまったパンジーはひらひらと咲き寒さに強し

長男JUN

幾星霜送りて母の入院す二千三年十月一日

長女Mohyo

悪いことするような痛み退院の母つれて皆に挨拶すれば

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母の退院

何年も電話のなかった叔母さんからの電話で「快気祝いとか考えないでね。お大事にね。」といわれてそうかお見舞いくださった方には「快気祝いだ。」と気づいた。
母のような退院はもうリハビリしてもこれ以上の効果はない。「3ヶ月経つし退院してください。」という退院である。
ヘルパーさんにも脱臼しやすい母の介助の仕方や誤飲しやすい人の料理について病院で講習を受けていただいた。
看護士さんが「一人の患者さんにこれだけ大勢の人が関わるんですね。」と漏らされた。ありがたいことだとしみじみ思う。
また脱臼の折の補助器具だけは納得いかなくて3回もやり直していただいた。寝ているときに測りきっちり締めるから食事の時に起きると苦しくなった。
下着メーカーさんが入り競合があれば随分改善されると思う。介護する人も「脱臼だから我慢して」と取り合わなかったのではないか。
妹が母の身になっていろいろ問い合わせたり病院に注文をつけた。どんな場合でもそれは仕方がないではなく必要な器具をつけるのだから痛くない方法はないかと考える姿勢が欲しい。今一番遅れている分野だと思う。
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