ふーしゃんの短歌ワールド
┏☆★☆━━━━━━━━━━━━16号 2001年11月23日 by もひょ ┓
★☆★☆★ ふーしゃんの短歌ワールド ★☆★☆★
われわれは作品によってみずからの生を証明したいと思う。□ 宮 柊二 □
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次号は12月中旬予定
>>結局人を救えるのは創作活動だと思う。………もひょ<<
ふーしゃん(母)は短歌結社『多磨』の北原白秋に師事。『コスモス短歌会』 故 宮 柊二先生に師事現在にいたる。台北第一高女を経て台北師範卒。小学校教員を数年経験後,軍医であった父との結婚により退職。日本基督教団東京府中教会員。
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雲を見上げつ 投稿者 ふーしゃん
わが母のもはや在さぬ二階家の上に停まる雲を見上げつ
仏頂面などはするなと夏落葉われを目掛けて黄に翻る
病室の明かり点せば長病みに衰え果てし夫の顔ある
点滴のひそかに落つる病室をつつみて白し朝(あした)の霧は
病室の地下食堂にひとり来て赤魚鯛(あかうだひ)食むわが誕生日
<<<<<<<<奥村 晃作<<<<<<<<
さすが、力量のあるよいお歌ですね。
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人間(ひと)のあご 投稿者 ひゃら
やせぽっち小娘だったわれの詩よその詩の中の「青の老人」
ストックのあわき紫咲きのぼるその速度にて妻をやめたし
花はみな多情多恨かきっと死ぬわれの日のため咲けよサルビア
悔いもまた夏草ほどに繁る日は白雲よもっと荒々と行け
あいまいに季節は移り十月の聖日のパン食む人間(ひと)のあご
>>>>>>>奥村 晃作>>>>>>>
力作。表現に少し難しいところもあるが、あとの三首大変良いと
思います。
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仁子羽ばたけ 投稿者 mohyo
家並みに沿いて曲がれば細道は誰も通らず秋日和なり
嫁ぎたる吾娘(あこ)の分まで買う習性(ならい)リンゴ4個を4個のままに
邂逅という字を問えば柔らかくすぐに応える仁子羽ばたけ
<<<<<<<奥村 晃作>>>>>>>
邂逅、これで決まりですね(お見事)。邂逅は「思いがけない出会いのこと」。「仁子羽ばたけ」のフレーズもいい。
○○という字の○○はなんでもいいのではなくこれでなければならない字を持ってくるように奥村氏からアドバイスを受けた。実際にはもっと簡単な字であったがあえて直した。by mohyo
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俳句でごめん! その4・臨時号 投稿者 JUN
笹の葉を幽かに揺らし秋の雨
天空に羽毛を散らし鳥渡る
居待月琉球古歌の祖母のこゑ
秋の灯や露地より透けし夕支度 (以上4句 その4)
秋日和杖の牧師の歩み来し
桐の実のはじける気配光り満つ
聖堂に響動(とよ)む讃美歌竹の春 (以上3句 臨時号)
,,,,,,,,,,,mohyo,,,,,,,,,
琉球古歌の声、時には何とも侘びしくて、子育ての不安な日には時々夢に現れて励ましてくれた祖母でした。
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みんなで一首 投稿者 ひゃらさんの友達
まさえ
うず潮のその渦のごと我が心いかにありせば心安らに
みよこ
ノビタキの羽をやすめる一瞬を首ながきレンズ林立して待つ
ふみえ
咲き終えて土に散りばむ金木犀 香りほのかに未練のこして
まちこ
ひぐらしの声をきく日ごと父思う悲しみだけはついぞ忘れず
ユキオ
明日には何かいいことありそうな夢をゆめみて今日も酒のむ
オリーブ
柿の木を切りて青空広くなり窓辺に憩う猫の目細く
いちゑ
亡き夫の手紙が雪なら速達で届けておくれ天からの雨
マサゴロウ
幾十年無精髭もはえぬまま額の中なる二つ星の兄
//////////////mohyo///////////
みなさんその年齢にならなければ分からなかった部分の歌で感動しました。